動画制作

【一眼ユーザー必見】一眼レフの動画機能とビデオカメラの違い3選【どっちがおすすめ?】

今ある一眼レフで動画が撮りたいけど実際どうなの? ビデオカメラと一眼動画って何が違うの?
写真一筋だったけど動画にもチャレンジできる?

勇次

一眼レフは注意点さえ守ればめちゃくちゃキレイな動画が撮れますよ!

この記事の内容
  • 一眼レフの動画機能ならこんなビデオが撮れる!
  • 一眼動画と普通の動画の違い3選
  • 写真カメラマンが動画に転向するメリット

私自身、8年前に写真用の一眼レフ(NikonのD7100でした)を買ってから、一眼動画にも手を出して色々試行錯誤してきました。
これまでにビデオカメラやアクションカム、スマホ動画にシネマカメラと様々な機材を試してきた中で、改めて一眼動画の特徴についてお話できればと思います。

一眼レフの動画機能ならこんなビデオが撮れる!

一眼レフで商業MVが初めて撮影されたのは、今からなんと13年前のAKB48『10年桜』だと言われています。
2008年が13年前だって事実のほうが驚きな気がしますが、確かに私が高校生の頃、CAPAかビデオサロンあたりの雑誌でそういう記事があったような……。

SONY公式もミラーレス一眼での動画機能を推している

動画クリエイターのAUXOUT氏はSONYのα7シリーズでおしゃれなVLogを撮影していらっしゃいます。私もこんな動画が撮りたいなぁって憧れとともにいつも動画を拝見してます。

そして上で紹介しているのはSONY japan公式チャンネルが同氏の動画を「NEW generation」という企画で紹介したときのもの。

特にα7シリーズはフルサイズセンサー搭載でよくボケるので、印象的な映像に仕上がっていますよね。

一眼レフを使うことで背景をぼかすことができ、スマホやビデオカメラとは違ったかっこいい映像を撮ることができます

一眼動画と普通の動画の違い3選

ここからは一眼動画と普通のビデオカメラやスマホで撮影する動画の違いを紹介します。
後半2つはデメリットにも思えますが、ここをしっかり理解して撮影すれば問題なくクオリティの高い映像が撮影できますので、是非最後までついてきてください!

背景がよくぼける!

私が以前公開した動画です。センサーサイズが違うと何が変わるのかを説明しています。

運動会で活躍するような普通のビデオカメラや、みなさんがお持ちのスマートフォンで撮影する動画の場合、背景ってなかなかボケないと思います。
でも一眼レフで撮影すれば、センサーが大きいので背景がばっちりボケてくれて、「映画みたい」なんて言われるようなきれいな映像が撮影できるんです!

一眼レフを使うと背景をぼかしてきれいな写真が撮れますよね?

一眼動画は、そのきれいな写真がそのまま動いているような、本当に美しい映像が撮影できるので是非やってみてほしいです!

30分未満までしか撮影できないが、普通の用途なら問題なし

Nikon D850の仕様 動画の最長記録時間が29分59秒となっている。

一眼レフの動画機能は、あくまで「オマケ」扱いということになっています。
なぜなら、動画もメインで撮れますよ!ということになってしまうと、EU圏へ輸出したときにビデオカメラとしての関税が掛かってしまい、写真用のカメラとしての税率よりも不利になってしまうからです。

そのため、多くの一眼レフでは動画の連続撮影時間が29分59秒に制限されているんです。

PanasonicのGH5やSONYのα7s3のように動画撮影を意識している一部のミラーレス一眼を除き、普通の一眼の場合は29分59秒で一旦録画が止まってしまい、また続けて撮影するには改めて録画ボタンを押し直さなくてはいけません。

しかし、演劇の全編収録や長尺インタビューのように長回しをするシーンを除けば、通常の動画撮影ってそんなに長い時間動画を回しっぱなしにすることは多くないと思います。

例えばYoutubeに投稿する動画などでも、大体10分〜20分程度でしょうし、カット編集前の尺でも30分を超えてくると結構喋ってて辛いほうが先行します(経験談)。

ちなみに、関税対策で記録が止まるだけなので、記録部分を他の機械に任せることで、一眼レフの大きなセンサーはそのままに、長尺収録ができるようにする方法もあります。
興味のある方はブラックマジックデザインのVideoAssistやATOMOSのSYOGUNのようなレコーダーを検討してみてください。

写真用のレンズだとフォーカスによって画角が変わることがある

詳しい方ならご存知かもしれませんが、写真用のレンズだとフォーカスブリージングという現象が起きることがあります。
これはインナーフォーカスという方式を採用したレンズに起きるもので、ピント位置によって画角(映る範囲)が変わるものです。

写真の場合はシャッターを切った瞬間の画角だけが映るので問題ありませんが、動画の場合、収録しながらピントを変えると画角が変わってしまうということがあり注意が必要です。

ちなみに、シネマレンズと呼ばれるレンズであれば、こういった動画撮影で困る問題が起きないようになっているので、予算に余裕がある方はシネマレンズの検討もオススメします。

私自身ではまだ手を出せていませんが、今はMeikeという中国メーカーが出しているシネマレンズが格安で画質も良いというレビューが多いので気になってます……!

下のリンクで紹介しているMeikeのシネマレンズはマイクロフォーサーズ用になります。
BMPCCや、私が使っているZ CAMのようなMFTカメラをお使いの方は是非!
(APS-Cやフルサイズカメラには適合しないのでお気をつけください)

写真カメラマンが動画に転向するメリット

現在、写真用に一眼レフやミラーレス一眼を持っている人であれば、追加でカメラを買うことなく高品質な動画を撮影できるので、動画の世界にも足を踏み入れるのはハードルが低い割に得られるものが大きいと思います。

Youtube文化を始めとする動画コンテンツの存在感は大きく、「写真だけ」よりも「写真も動画も」両方扱えるほうが、場合に応じて適切なメディアを選択することができるため、幅が広がることでしょう。

例えば、スポーツのフォームや動き方を説明するとき、画像で見せるよりも実際に動いている様子を見せたほうが伝わりやすいでしょう。
あるいは食器用洗剤を使って洗った結果「キュキュッ」っときれいに洗い上がった様子は、写真よりも動画のほうが伝わりやすいと思います。

もちろん、写真と映像とでは構図のとり方一つとっても違うところがありますし、写真にはない音にまで気を使わなければいけないので、写真一筋だった人がいきなり動画もうまく撮れるかといえばそうは行かないでしょう。
しかし、それでも写真も動画も初心者な人よりは、写真で培った光を見る目や何より機材がそのまま活かせるので、動画界隈への参入はしやすいんじゃないでしょうか。

実際、私も写真から動画に入っていったクチですが、確かに写真と動画の違いは感じつつも、動画の構成を考えて面倒な機材を振り回してやる撮影は結構性に合ってます。写真で言う組写真にさらに動きをつけたような、また違った楽しさがあるでしょう。

すでに動画機能付き一眼を持っているなら、追加で機材を買わなくてもキレイな動画が撮れるというのはとてつもないアドバンテージだと思います。普通の人はまずスマホ動画から始めるんですから。
ですから是非、まずは身近なものでも、ストーリーがなくても、一度動画機能で遊んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに:私がYoutubeで使っているカメラは?

私自身、映像系のTipsを話すYoutuberとして細々と活動していますが、使用している機材はマイクロフォーサーズセンサーを搭載したシネマカメラ Z CAM E2とZ CAM E2 M4の2台になります。
一眼動画よりもさらに一歩進んだ画質が得られますし、作品撮りのようなこともできるので重宝しています。

でも正直、もしももっとお金があれば、SONYのα7sⅢのような、30分制限がなくて、フルサイズで、ビットレートが高いミラーレスを使うでしょう。
(Z CAMみたいなシネマカメラってまともな液晶がついてないし結構扱いにクセがあるんです)

いずれはシネマカメラを買うのも一興。でも今は、お持ちのカメラで、動画撮影を試してみませんか?